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突然ですが、これから貴女は諜報員です。

第8章 冷静なリーダーと嬌艶な夜


オリヴァーとエリオットから
ターゲットの入店を確認したと連絡が入った

ホールさんから
ターゲットの席の位置も教えてもらった

いざという時はホールさんが助けてくれる…
そうなんでしょ?レン?
そっとイヤーカフに触れる

この仕事は私しかできない

…絶対に成功してみせる


前の人のパフォーマンスが終わり
私はステージに出る
衣装のチャームが揺れ動いて
シャラシャラと音をたてる

ターゲットは… いた!
有難いことに私に興味があるようで…
その人に向けてウィンクをしてみる
おっ、これはいけそうだ!
ターゲットは私しか見ていないし
隣にいる女性には見向きもしない

あっ、ホールさんもいるんだよね
どこだろう… あっ…! いた…!
燕尾服すごく似合ってる…!
かっこよすぎてキラキラオーラでてますよ!
逆に目立ってそうだなホールさん…

でもいるからとても安心した

ステージの中央につく

そして音楽が流れる
それに合わせて舞うように美しく踊る

衣装がひらひらとなびく
チャームがシャラシャラと揺れる
スポットライトを浴びてターゲットに魅せる


『ティナは女の子だから習う事が違うのよ
レンは男の子だから
逞しくならないといけないのよ』
幼き日々に母上にはこう言われたが
実は内緒でレンに剣舞を教えてもらっていた
夜空の下、誰もいない庭で
レンと2人で剣舞をやっていた
楽しかった思い出…


そして、剣舞の型通りに美しく舞う
剣は今は無いものの
美しく魅せる事に変わりはない
幼少期に体で覚えた剣舞を披露する
踊りというのか分からないけど…


月明かりに照らされて美しく舞った記憶が
スポットライトに自分だけが照らされて
剣舞する今と重なる

ターゲットと目が合う


お願いだから

私に魅了されて

…惚れてよ



曲も終盤に差し掛かる
ターゲットからは何のアクションもない
このままじゃ、何も無しに終わる…!


とその時

ターゲットが連れの女性に話しかけ
女性が席を離れて会場を去った

すかさずホールさんがターゲットの近くに行く
ターゲットはホールさんに話しかけている

曲が終わり私のパフォーマンスは終了した
と、同時にホールさんが私の元に来る


「よく頑張ったねティナ!
ターゲットがお呼びで
個室にティナを呼ぶよう言われたからね
ここからが勝負だよ」
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