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突然ですが、これから貴女は諜報員です。

第5章 可愛げのあるドジと海上オークション


「「………。」」


私たちの間に沈黙が流れる
助けるか見捨てるか


「人助けの職じゃないんですけどね〜」


「会場の扉さえ開いていれば
まだ助かる見込みありそうですよね
…扉開けに行きますか?」


「そうですね〜 それだけやりましょ〜!」


私たちはオークション会場の
扉の破壊を目的に部屋を出た


…着いた

相変わらず人と会わない
そして…


「…ダメです〜 ビクともしません〜」


「派手に壊した方がいいんですかね」


「目立つのはあまり好きじゃないですね〜」


あははは…
どれだけ頑丈なんだこの扉…


…んっ?
誰か来る!


「エリオットこっちです 誰か来ます」


反射的に通路の角に隠れる


コツコツコツコツ…


「おい、本当にいたのか
会場に入っていない男2人というのは」


「ええ… 先程隠しマイクが音声を拾いました
昨日と同じ人です」


「勘づかれたのか…
扉の向こうに行ってはいないだろう
この辺りにいるはずだ探せ」


コツコツコツコツ…

足音が遠ざかっていく


「僕たちマークされてましたね〜
めんどくさいですね〜」


「本当に沈没させる気ですね
残り時間は20分…
エリオット、扉破壊しましょう」


派手でもいい 目立ってもしょうがない
とにかく扉を破壊して
逃げ道だけでも作ってあげよう

もう1度扉の前に立つ
この会場の扉はこれ1つ
これを破壊するしかない


タタタタタ… ドンッ!!!!!


助走を付けて2人で扉へ激突する
本当にビクともしない

それなら力でこじ開けるよりも
別の方法があるかもしれない…


豪華な扉を見つめる
からくり扉というのもありえるが…

…にしてもかなり細かい線の模様だ
かなり手の込んでいる扉だな…

あれ…?

「もしかして、ナンル文字…?
繊細で綺麗すぎて模様かと思ってました…」


「え〜? ナンル文字ですか〜?
資料でしか見た事ありませんよ〜
ティナはすごいですね〜!
細すぎて僕、分かりませんでした〜」


ナンル文字は今はもう使われていない
古代の高度な文明の文字だ
私も本でしか見たことがないから…
目の前にあるなんて初めてだな…
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