第5章 可愛げのあるドジと海上オークション
4日目の朝
窓の外の天気は今まで晴れだったのに
あまりよろしくない天気だ
屋外プールも今日は人が少なそうだな…
何事もなく帰れればいいんだけどな…
ーーーーー
時刻は20時
私とエリオットはオークションを怪しんで
行かない事にした
他のフロアに行っても人がいないので
宿泊部屋に2人きり
「絶対何かありそうですよね〜
閉じ込めているのが否めませんし〜」
「外の様子見てみますか?」
そう言って2人で部屋を出ようとする
そこに…
ピロン♪
「あっ、
ホールさんからメッセージきました」
「僕には来てませんね〜
見せてくださ〜い!」
エリオットに見せようとしたその時…
♪〜♪〜♪〜♪〜
画面にはホールさんからの着信
なんだろう?
不思議に思いながらも電話にでる
「お疲れ様です。
何かご用ですか?」
「ティナ!エリオット!今すぐ逃げろ!!
その豪華客船は沈没するぞ!!」
えっ…?
「何故ホールさんが分かるんですか〜?」
「2人は昨日の夜に
ZI7の情報をこっちに送信してくれたよね?
でも届いたのは今日の16時だ
あまりにも通信障害が酷いから
フィルに調査してもらったんだ
そしたら…
その船は外部との通信が
ほぼできない仕様になっている
それでフィルのハッキングによると
セレブ達の莫大な金を巻き上げて
船を沈没させる気だ 証拠隠滅ってところだ」
フィルさんの能力のハッキングなら
間違いないだろう…
私たちも怪しいと思っていた
「もしかして
沈没の計画が実行されるのって〜
20時以降じゃありませんか〜?」
「ああ、その通りだよ
21時に計画が実行される
だからとにかく2人は逃げるんだ
俺は今そっちにヘリで向かっている」
後、1時間後には沈没…
そして、乗員全員が20時〜の
オークション会場に行き、閉じ込めて
そのまま死ぬ…
「わかりました
ホールさんありがとうございます
ではまた後で」
そこでホールさんとの電話は切れる
「やっぱりオークション
行かなくて正解でしたね〜」
「そのまま閉じ込められて
死ぬところでしたね
他の乗員はどうしましょうか…?」
私達以外の乗員は会場に閉じ込めている
それを助ける仕事でもない…
大切な人がいる訳でもない…