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突然ですが、これから貴女は諜報員です。

第5章 可愛げのあるドジと海上オークション


オークションが終わり
すぐにターゲットの元へ駆け寄る
照明が明るくなる前に
ターゲットが逃げる前に…


「あっ、席を立って
すごいスピードで出ようとしてますね〜
追いましょう!」


エリオットは迷わず私の手をとり走る
会場の外に出て…


…いた

私とエリオットは背後から近づき
ターゲットと推定している男性を
素早く羽交い締めにする

ターゲットは声を出す前に
私とエリオットは人気のない部屋に入る
軽く拉致というのかな…


「すみませんね〜
手荒な真似をしてしまって〜
単刀直入にお尋ねしますが
〝ZI7〟について何かご存知ですか〜?」


いつもと変わらない調子で
質問するエリオットだが
先程は有り得ないスピードで
羽交い締めにしていた…
恐ろしい…


ターゲットは終始驚いた表情をしていたが
私と目が合うと涙を零した


「貴女は…ティナ…」


「この人もティナの国の人ですか〜?」


小声で私に聞いてくるエリオット
いや、この人は国民じゃない
先程の少女のような一連の流れがない


「すみません… 初めましてでは…?」


どうして私の名前を知っているのか


「もちろん、貴女とは初めましてです。
俺が貴女を知っているだけですから…
ZI7の連中で
ティナを知らない人なんていませんよ。
あと、そうですねレンも知っています。」


やはり!ZI7の人間…!
私は素早く銃を出す


「私を狙って連れていくのか…?
それと私がZI7を恨んでいるのは
知っていますか?」


「貴女がそうなるのも仕方ありません。
でも俺はとっくにZI7から逃げてきました。
ZI7の人間じゃないから
貴女をここから連れて行く理由はありません。」


ターゲットの目をじっとみる…


…白だ この人は本当の事を話している


「でも、俺今日はまだ予定がありましてね…
ココから出なきゃいけないんですよ」


呑気に話し始めるターゲット


「それは難しいですね〜
僕たち仕事の最中なので
それに付き合ってくださ〜い!」


「俺も一応特殊な職だったから…
貴方達の意見など聞かなくても
逃げ出すことは容易い…」


…っまずい!
本当にこの人逃げ出すつもりだ!


「待ちなさい!」


そう叫んだ時には白煙が部屋に立ち込め…
ターゲットの姿はもう無かった
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