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突然ですが、これから貴女は諜報員です。

第5章 可愛げのあるドジと海上オークション


朝7時

…といっても時差ボケで全くそんな気はしない

清々しい港付近に到着したというのに
疲労が尋常じゃない
それはエリオットさんも同じだった


「はやく豪華客船に乗って…
ふかふかのベッドで寝たいですね〜…」


「2人とも大丈夫かい…?
行きは俺が操縦したけど
豪華客船の最終日の到着する港が
ここよりlexxに近いから
多分ホールが来ると思うよ。
お仕事頑張ってね」


そう言って笑顔で手を振ってくれる
ホールさんのお兄さん…

今の私にはまず口角が上がらない…
すごいなぁ…


エリオットさんと歩いて港に着く
乗客もまだ少数だが乗っているみたいだ


「私たちも乗りますか?」


「…あぁ、そうですねぇ〜 ふぁふ…」


エリオットさんは今にでも寝そうだ
私も眠い…

すると、エリオットさんは突然背筋を伸ばし
先程の様子とは嘘のようになった


「乗船するなら仕事ですからね…!
シャキッとしますよ!!!
ターゲット見つけないとですからね!!」


いきなりイケメン値が跳ね上がった
いや、元々エリオットさんのイケメン値は高いけれど、そうじゃなくて

私も仕事だからと奮い立たせてセレブのように優雅に歩く

チケットを渡して豪華客船へ…


「流石ですねぇ〜!
チケットは経費から出てますけど
いくらなんでしょうね〜」


鮮やかな赤のカーペットに
高く広間を突き抜けた天井にはとても大きなシャンデリア
そしてそれに溶け込むセレブ達
お城かよ…


「人が多くなる前に船を探検しませんか〜?
資料で大体みたからサラッとでいいんですけどね〜」


そう言って私たちは広すぎる豪華客船を見て回る


ステージ付きレストラン、娯楽部屋、カジノ、船上には巨大プールに全長500mのウォータースライダー、水族館に商業施設まであればまだまだたくさんの場所がある…


「別に船の中に作らなくてもいいって思いません?
地上に全部ありますよ?」


「僕もそれ言おうと思ってました〜!
沈没したら全部さよなら〜なのに〜!
あっ、この扉はより一層豪華ですね…
もしかして…」


そこには…
何千もの席が
中央にある小さなステージを
囲むように並んでいる

オークション会場だ…


「席がたくさんありすぎますね〜
この中でターゲット見つけるの本当に面倒ですね〜…」


その通りだ…
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