第3章 俺様の自信家と暗殺
朝の9時
起きてカーテンを開けると雨が降っていた
オリヴァーさんはまだ寝ている
ササッとスーツに着替えて
部屋にあるパンを食べながら時間を潰す
昨日のハンバーガーが食べたい…
レンに何も言わずにココ来ちゃったけど
大丈夫だよね…?
左耳のイヤーカフは私に安心感を与えてくれる
レンもいつも付けているからね
ふとオリヴァーさんの方を見る
すやすやと寝ている
近づいてみても起きる気配は無い
「本当に顔綺麗だな…」
レンの青い髪に見慣れているから
燃えるような紅い髪は新鮮だ
オリヴァーさんの髪に触れて
指でクルクルと遊んでみる
サラッサラだな…
「ん… ティナいるのか…? …はよ」
あっ、起こしちゃったかな?
私はオリヴァーさんの髪を弄るのを止めた
「おはようございます
今は9時30分なので
準備して丁度いい時間かと
ちなみに今日は雨降ってます」
「あぁ… そうだな… 起きるか…
雨かよ… まぁ頑張るか…」
のそのそと起きて
オリヴァーさんは支度を始めた
「あっ、そうだ
次、俺の髪を弄る時は女装してくれれば
最高の目覚めができっからそれでーー」
「ハハハ
そのまま頭蓋骨にヒビを入れろ
という事ですね分かりました」
「やっぱ遠慮するわ
(こいつ本当に女かよ…!可愛げがねーな!
少しは照れたりしろよ!) 」
なんだ… オリヴァーさん気付いてたのか…
10時になり
私たちはチェックアウトをする
雨の中、お互い黒く大きな傘をさし
ターゲットの屋敷へ向かう
10時45分…
暗殺となれば目立つから
昼より夜の決行が妥当だ
ここに来るまで
誰とも会わなかったのが不思議だ…
銃撃戦は覚悟していた
「着いたから屋敷の中潜入すんぞ」
私たちは屋敷に潜入した
応接間に行かなくてはいけないから
来客… とも考えたが
性に合うのはやはりコッチだろう
手際良く屋敷内に潜入し
応接間へ辿り着く
幸い、誰も来客しておらず人はいない
本棚横からを軽く押すと
3階へ続く隠し階段が現れる
照明や窓など一つもない暗い隠し階段を登る
その時、
外から銃が発砲した音が聞こえた
それを発端に次々と銃の音が聞こえる
「俺らが少し早かったんだな」
外では暗殺グループの銃撃戦が始まっている
私たちはいち早く殺さねば…