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突然ですが、これから貴女は諜報員です。

第13章 Party Next


「おてんばなお嬢さんですね
お怪我はありませんか?」


素早く誰かが前に回ってくれて
抱きつくような形になってしまったけど
料理も高級食器も無事で
私も転ばずに済んだ


「ご迷惑をおかけして、すみません…!」


体制を立て直して急いで謝る
このパーティーに参加してる人に
怪我させたらとにかくやばい…


「僕は大丈夫ですから、顔をあげてください」


そう言われて助けてくれた男性を見る

私は初めましての人だ
確かこの人は
今年のノーベル賞を受賞した人じゃ…

このパーティー参加者
全員有名人だな… 恐ろしい…


「助けて頂きありがとうございます」


「いえいえ、綺麗なお嬢さんが気になってね
誰と来たんだい?」


「あ〜、恋人と来ましたが
先にどこか席を探してくれてて…」


「それじゃあ僕と食事をとろう
お嬢さんの危険も
助けられないような人はやめて
僕にしよう」


助けてくれた心優しい男性かと思いきや
まさかこうなるなんて…


「いえ… 待ってくれているので」


「そう言わずにね
さぁ、こっちに行こう」


グイグイと手を引かれる
しかも、そっちは屋外テラス…!
全然人がいない所じゃん…!

ん…? あの紅髪は…!


「オリヴー… !!???」


「ねぇ〜 ねぇ〜
私、すっご〜く酔っちゃったみたい♡
お兄さんが
ちょっと部屋まで連れてってほしいなぁ♡」


「は? テメー誰だ? あっち行けよ」


セクシーなお姉さんに逆ナンされてるじゃん!
オリヴァーのバカ!
こういう時に助けに来てよ!


「そんな冷たい事いわないでよ〜♡
ほ〜らっ!
鍵が胸の間に挟まってるの♡
これもとって欲しいんだけどなぁ♡」


胸元が大きくあいたドレスに
はちきれそうなくらいの胸で
オリヴァーを誘っているお姉さん…

うわあ… 私には一生無理だ…


「どこ見てるのかなお嬢さん
さあ、こっちにおいで」


正直、本気を出せばこの人をねじ伏せられる
でも無駄に目立っては
後々動きづらいから…

オリヴァー早く気づいて…!助けて!
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