第11章 眠り姫の生き様
もう死ぬのか…
と思ったその時
「どうしたんだ… 君たち」
1人の男性がこちらに歩み寄る
「家族はいないのかい?」
「僕は家族と縁を切った
ティナは…」
「父上と母上は生きているか、わからない
消滅したの… 国が」
消滅という言葉で男性は大きく目を見開く
「まさか、君はルミデウス国の生き残り…」
「なんで知ってるの?
もしかして、ZI7なのおじさん…」
「今まで辛い思いをさせてすまなかった」
突然、目の前の男性は深く頭を下げる
何が起こっているのかわからないし
考える気力も残っていない
「私はZI7ではない、寧ろ敵対組織だ
君たちを保護しよう
私の組織においで」
そう言って私とレンは
知らない男性に保護される
この男性こそ、909のアステル最高官…
身よりの無い私たちを保護してくれた
唯一、私たちの生き様を知る人物…