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突然ですが、これから貴女は諜報員です。

第10章 異世界紳士と秘密情報


音を立てずに廊下を進む
物音は一切しない

…だから自分の胸の鼓動がより大きく聞こえる


脱出に緊張してるから?
それとも、さっきフィルが…

隣にいる、フィルをチラッと見る

美しい銀髪に淡い紫の瞳
まつ毛が長く、それが作りだす影が…


いや!だめだ!集中しよう!



「ダメですね… lexxと連絡がつきません」


「恐るべし独裁国家ですね」


…ということは脱出した後も迎えが来ないから
自力で逃げろと…


階段の手前で立ち止まる


「人の気配がします
ここから先が大変ですね
倒している途中でも幹部に連絡されそうです」


「という事は、ここからは速さ勝負ですね
幹部に連絡される前に殺しましょう」


持っていた銃を構える

そして、階段を下る…

さっきいたのは7階だ
1階の地上に出て逃げるしかない
…応援は来ないのだから



…人影が見える


「5人いますね
本気でやらなきゃ幹部にバレちゃいますね」


「ここにオリヴァーがいれば秒殺でしょうね♪」


そして…


『ーーーバン、バン、バンバンバンバン…』

『どうした!銃声が聞こえたぞ!応答せよ!』


無線からこんな音声が流れる

応答する者などいない、何故なら…


「ティナ、ありがとうございます
殺されかけた時にフォローに入ってくれたので
死なずに済みました♪」


「フィルすごいですよ
フィルが殺した奴ら1発で仕留めてますよ」


私たちの前には5人の死体
私とフィル以外のおびただしい返り血


「先を急ぎましょう…」


ここの階段は5階までしかない
だから別の階段を探す必要がある

再び廊下を歩く


「5階なら…
情報を盗んだ部屋も同じ部屋ですよね?
もう1回盗みますか?」


「いえ…
盗んだ後に内部を破壊してしまったので
USBメモリを取り返すしかありませんね」


「そうなんですか…
誰が持ってるんでしょうね?幹部…?
でも、解析するなら別の部屋の可能性も…」


『…幹部、USBメモリ解析中ですが
厳重に暗号化されていて解析不可能です』


『なら、ZI7に協力要請をだすか
それを持ってこっちにこい…』


なんだって… ZI7…?!
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