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突然ですが、これから貴女は諜報員です。

第9章 非化学的に証明


黒い天井を見上げていたはずが
いつの間にか過去の記憶を夢見ていた

楽しかった学生の記憶

3人で仲が良かった頃の…


ーーー




「ねぇ、クロス…
ここ嫌だよ… 早く出ようよ…」


「それならイビルだけ戻ればいいだろう」


「ええっ!?
アステルまでそんな事言うの!?」


忍び込んだのは
学院の中の生徒立入禁止ゾーン

俺がどうしても研究の為に欲しい薬品は
ここのゾーンしかない

俺たち3人が通っていた学院は
世界からのエリートが集う
それなりなモノが揃っているから
ずっと研究してたくなるよねぇ〜


無理やり連れてきたアステルと
俺たちに着いてきたイビル


「ん〜 他にも欲しいの増えた〜
アステルこれ持ってて〜」


こんな自由な俺にアステルは嫌な顔一つせずに…


「早くしろ、教論に会ったら
クロスだけ残して逃げるからな」


あ〜… これは怒ってるね〜…


「ぼっ、僕はアステルと逃げたい今すぐ…」


全くも〜イビルは怯えちゃって〜
なんでついてきたの〜?
俺、誘ってないんだけど〜


「これで全部だ〜結構増えちゃったね〜」


「じゃっ、じゃあ早く出よう!」


ガン!

ガラガラガラガラ〜…


「うわ〜派手にやったね〜」


イビルが薬品棚を蹴って
ビン入り薬品が破壊されてく…


「えっ…! どどどうしよう…!
ぼくっ、えっ、どうしようアステル!」


「いや、やったのはイビルだろう
さあ、出るぞクロス
イビルは棚を直したらどうだ?」


ドンドンドン!!!


「そこ!中にいるのは誰だ!
私の薬品倉庫だ!」


見つかっちゃったね〜


「とりあえずイビルはヤバいね〜
アステルなら何とかなるでしょ〜
俺を逃がしてよ〜」


またか…
とそんな表情でアステルはドアに向かう

教論がドアを開けた瞬間にタックルをかます


「ぐふっ…」


「イビルは薬品破壊
アステルは教論にタックル
俺が1番罪が軽いよね〜」


倒れた教論の横を通りながら俺が呟く
それに続いてイビルを怯えながら
そしてアステルが続いて出てくる


「全く、クロスはそれで薬学首席だからな」


「そんなアステルだって歴学首席なのに〜」


「なんで2人は首席なんだろうな…
こんな人たちなのに…」


俺とアステルは同級生で最高学年
イビルは一つ下の学年だ
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