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突然ですが、これから貴女は諜報員です。

第9章 非化学的に証明


「ネシス〜 論文あった〜?」


「いえ…
貸出禁止のもののはずなのですが…」


「そっか〜 貸出履歴調べた〜?」


「只今調べますねクロス様…」


lexxの最上階
部屋にいるのはクロス総司令官とネシス


「レンが借りてそのままのようです」


「レンが持っているならいいや〜
ありがと〜 も〜いいよ〜」


「少し疑問に思ったのですが
何故、成績優秀なレンとティナ様が
別々の部署に配属されたのですか?」


静かな部屋にネシスの声が響く

レンとティナの別々の配属
それはネシスだけの疑問だけではない


「う〜んそうだね
詳しくは話せないかな〜
だって俺が決めてるからね〜」


「…!申し訳ございません…」


「ま〜言うなら〜
大切な人の為にどこまで守れるかの実験〜」


「実験ですか?」


「そ〜」


「諜報員にとって友情、愛情、慈悲は
1番の邪魔なのではないのですか?」


「ネシスがそれを言っちゃうの〜?
俺は忘れてないからね〜

…ネシスが泣きながら俺に助けを求めた事」


「あれは…その…」


「俺の慈悲があったから
ネシスはZI7を、イビルを騙して
ここにいるんじゃないの〜…」


「失礼な発言をしてしまい申し訳ございません」


ネシスはそう言ってすぐに部屋を出た


「ちょっと言い過ぎちゃったかな〜」


ソファーにゴロンと寝転がる


「レンとティナを別々の部署にしたのは…
ちょっとティナ心当たりがあってね〜
レンならきっと救えるかな〜」


黒い天井を見つめながら独り言を呟く


「レンが持ち出し禁止の
吸血鬼の論文読んでるって事だよね〜
それならそのうち…」


大切な人が窮地に立った時に
どうするべきなのか
守れるのか… それとも…


「俺とアステルは〜…
イビルを〜…」


…どうすればいいか分からなかった
結局は見捨てた

その結果がこのザマだ

イビルはZI7のトップに君臨し
一つの国を滅ぼしてしまった


「俺たちが見捨てなければ…
守れたのかな〜…」


うとうとするな…
そうか…ソファーに寝転がっているから…


少しだけ寝よう〜…


…zzZ
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