第1章 帰って来た従兄弟
「いいよ。宇菜ちゃんの部屋、いこうか」
そう言って大和は宇菜を横抱きにする
その細身からは信じられない力に宇菜は驚いていた
…じゅうぶん男の人だよ
胸がドキドキして止まらない
宇菜の部屋に移動すると、そっとベッドの端に座らされる
カーテンを閉めていても部屋は明るい方だった
リビングよりはマシ、というぐらいだ
「宇菜ちゃん…」
「んっ…大和くんっ」
キスをされ、ブラのホックが外される
形の良い胸が露になると、大和はそこへ顔を埋めた
「や、大和くん!?」
「宇菜ちゃん…前はぺったんこだったのに…」
何故か大和からは残念そうな声
宇菜からしたら大きすぎず、小さすぎない丁度いいサイズに成長してくれたと思っていたのだが…
「十年前は…ぺったんこに決まってるよ…」
宇菜は大和のつむじを見下ろす
自分の胸に大和が抱きついている
想像すらしてなかった光景に動揺は隠せない
「宇菜ちゃんが成長していくとこ、ずっと側で見守りたかった」
「…大和くん?」
ぼっと顔が熱くなる
大和は本当に昔から宇菜を好いていたのだ