• テキストサイズ

あの子はいとこ【R18】

第1章 帰って来た従兄弟



「宇菜ちゃん、好きだよ」



不意に呟かれた言葉


その意味が理解できず、宇菜は聞き間違いかと思い目を見開く



「大和くん…?」


「宇菜ちゃんが僕を受け入れてくれるまで何度でも言うよ。好きだ」


「……っ!?」



聞き間違いではない


大和は宇菜を好きだと言ったのだ


ドキドキしていた胸が更に速くなる


心臓が破裂してしまいそうだ



「宇菜ちゃんは?僕ではない誰かが好きだったりする?」


「えっ…、す、好きな人なんて…」



恥ずかしくて思わず目を反らす


だが、大和は不満そうな声を出した



「…いるんだ」


「えっ!?」



気がつけばきつく抱きしめられていた


力強く、それでも震えている気がするのは気のせいだろうか



「や、大和くん。苦し…」


「ずっと宇菜ちゃんの事だけ考えてきたんだ。他の男になんか、絶対渡さない」


「やだなぁ…私みたいなの、全然モテないし」



またしても言ってて悲しくなる


キスだって大和としかしたことがない


お世辞にも自分が可愛いとは思っていなかった



「じゃぁ、僕のこと、どう思う?」


「えっ…!?」



わずかに体を離されると、ブラウンの瞳が宇菜を覗きこむ


/ 168ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp