第7章 彼のお部屋
それから大和の要求に応じ、看病を続ける事になってしまった
飲み物を用意したり、おかゆを作って食べさせてあげたり、着替えも手伝ってあげたり…
その度に大和は胸に微かに触れてくるのだった
ぶつかった、と大和は言うがどうもわざとらしい
「あっ…」
「あぁ、ごめんごめん」
肘で胸を突かれ、宇菜はドキッとしてしまう
大和の仕草ひとつひとつに踊らされていた
ばくばくと心臓がうるさい
大和の視線が宇菜の顔から胸、腰、足へと滑る
そしてニコッと笑うとまたしても宇菜を舐めるように視線を浴びせるのだった
私ってば…見られてドキドキするなんて…
大和くんは病人
今日はえっちなんてしないはず
自分に何度も言い聞かせるが、ドキドキは止むことは無かった
「あっ、そうだ。グレープフルーツ切ってあるんだけど、食べる?」
「うん!」
大和の返事に安堵して、誤魔化すように部屋から飛び出ると胸を押さえる
……はぁ、落ち着け私