第7章 彼のお部屋
大和は薬のせいでうとうとしていたが、すぐに眠ってしまった
その手を握れば熱い
熱は相当高いようだ
「大和くん…」
心配でも何もしてあげられないのが辛い
とりあえず、大和が起きた時に少しでも安心してもらおうと側に居ることを決める
そして、三時間程して…
「ん、んんっ…」
大和が目を覚ます
その瞳はやはりぼんやりしていた
「大和くん、具合どう?」
「…宇菜ちゃん。これは…また夢なのかな…」
「ふふっ。夢じゃないよ」
まだ熱い手をぎゅっと握る
夢にまで宇菜が出てきていたのか、少し照れくさくなってしまう
「本当に宇菜ちゃん…?」
「うん」
寂しそうな表情に母性がくすぐられる
可愛くて頭を撫でたいという衝動にかられたが、次の大和の言葉に宇菜は固まってしまった
「宇菜ちゃん。夢じゃない宇菜ちゃんは…下着姿で僕を看病してくれてたはずなんだけど…」
「………え?」