第6章 たまには我慢
ーーー……
「テスト勉強に集中したいから、しばらくえっちは出来ない…?」
ぽかん、と口を開けた大和が呟く
宇菜はお願いするように両手を合わせる
「うん。ごめん、赤点取りたくないし。勉強に集中したいの」
「赤点…?ははっ、やだなぁ。赤点ってどうやって取るのさ」
「…へ?」
「普通に授業受けてたらテスト勉強なんて必要ないでしょ?」
大和の言葉に今度は宇菜がぽかん、と口を開く
忘れていた…
大和はもともと頭が良いのだ
「えっと、授業は眠くてあまり頭に入ってなくて。私、頭良くないし…」
「そんなぁ。僕、宇菜ちゃんとえっち出来ないと死んじゃうよ」
「うぅ…で、でもね!赤点取ったら夏休みも一緒に遊べないし」
「…それはもっとやだなぁ」
大和はしゅん、と落ち込んでみせる
何故か大和をいじめてるような気分なり胸が痛んだが、ここは心を鬼にしなくてはならない
「と、とにかく!勉強に集中するから!」
自分にも言い聞かせるように宇菜は声を上げていた