第1章 いつか見た星空を君とまた…
ふわふわと体が浮くような感覚。
夢と現実の間を行ったり来たり。
微かに感じる人の気配で、目が覚めた。
ゆっくりと起き上がると、キッチンに人影が見えた。
「…先輩…?」
ソファーに座りなおすと、自分の体に何かがかけられているのに気付いた。
「先輩の…制服…?」
手に取って眠気眼で見つめていると、先輩が近づいてきた。
「目が覚めた?具合でも、悪い?」
そう言って、おでこをくっつけてきた。
「んー…熱は無いみたいだね」
寝起きでぼけっとしていた思考回路が動き出し、
みるみるうちに私の顔は真っ赤になる。