第1章 いつか見た星空を君とまた…
「ちゃんと言って欲しいな」
先輩の声が頭の上から聞こえる。
「な、何をですか?」
「分かってるくせに」
わざとらしく耳元で囁く先輩。
「せ、先輩はずるいです…そんなことされたら…ドキドキします…」
思わず先輩から離れようとしたけど、抱きしめた腕はほどいてくれない。
うれしそうに笑う先輩の顔が目の前にある。
昔から、大好きだった先輩…
「…好き、です…」
思い切って言った!視線は逸らしちゃったけど。
「ありがと。俺も、大好きだよ」
ふわりと笑った先輩は、そう言って再び私を抱きしめた。
〜終わり〜