第1章 いつか見た星空を君とまた…
「な、なんでもないです…」
「そうなの?そうは見えなかったけどなー」
かっこよくてみとれてました、なんて言えないよ。
「じゃあ、今度教えてね」
うつむく私の頭をぽんぽんと撫でる。
「本屋着いたから、先に行くね。あ!気をつけて帰るんだよ」
笑顔で背を向ける先輩。
なんだか子ども扱いされてるような…
「あの…!」
「ん?何?」
「…夕飯は…私が作りますから…その…」
本当は、先輩には帰ってもらうつもりだったけど…
「わかった。楽しみにしてるよ」
軽く笑って本屋に入る先輩。
私も笑顔で見送って、待ち合わせ場所に向かった。