第1章 rain of caress
「あ、・・っ・・・、あ・・――!」
内部をこれでもかと掻き回す。
再び関節を曲げ、指の腹で好い部位を何度も擦り続ける。
ナッシュは、名無しが快感に耐えきれずどんなに逃げ腰になろうとも、当然その行為を止めようとはしなかった。
ただまっすぐ、その恍惚として酔いしれた瞳を見つめ続けながら、すべては彼女に至極の絶頂を浴びせるために――。
「・・・だめ・・、イッ・・・!あぁ・・―――ッ」
やがて自らの指が夥しい水分の中に埋もれゆくのを感じると、ナッシュは薄い唇をほんの少し、また歪に開いてみせた。
薄ら笑うことで、自身も高揚と昂りを抱いたことを、その瞬間名無しに見せつけたのだ。
微笑は続き、そののちゆっくりと、ナッシュは彼女の陰部から指を抜いた。
「・・・・フッ・・、ああ・・・名無し・・、おまえは・・――」
お望み通り、果てに辿り着いたのだろう。
高みを得た直後の名無しは、無我夢中でナッシュにしがみつき、暫くのあいだは肩で息をしていた。