第1章 rain of caress
「ん・・・・おまえは・・これだけ喘いでも演技には聞こえねえ・・・だからそそる」
「、・・ッ・・・や・・!ナ・・」
「あん?・・・なんだ。咥えてただけでこんな濡らしてたのかよ・・まったく淫乱なこった」
「!・・・・あ・・ん、・・ナッシュ・・・いや・・、ゃ・・め・・・」
「嫌じゃねえよなあ?」
「ッ・・、・・・!ふ・・・ぁ・・あッ」
「ん、・・・ん・・」
身体への愛撫、部位が変わる毎に、唇にキスをされる。
いちいち反応を窺われ、名無しは、自身のとろんとしきった表情をナッシュにさらけ出さされていた。
黄色みがかった、明るく清澄なラインが走るナッシュの目は、相も変わらず鋭さは健在だ。
けれどその冷たい目に見られているだけで背中は涼を覚え、下半身を覆う下着の中はズクズクと震える。
背中も、膝も、腋も・・・全身という全身をわざと淫音が立つよう舐め回され、名無しが漏らす嬌声は正真正銘、ナッシュが言うように演技ではない本物の喘ぎだった。
ナッシュの手が下着の中に入り、中指が濡れを捉えれば彼は歪に呆れ笑う。
襞を摘むように、そして芽を擦りながら陰部を弄ぶ。
同時に既に露出を許していた上肢を愛されれば、声が出ないわけもなかった。
そして身体に浴びた刺激は、到頭自然と、ナッシュに続きを求めてしまう。
悔しくも、懇願して伸ばす名無しの細腕は、彼の頬をそっとなぞった――。