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[HQ] 好きな人

第14章 温水プール


ドンドンドンッ



「お客様大丈夫ですか!?」



「Σ!」



「緊急ボタンを押されたようですが体調不良でしょうか?
ドアをお開けしても宜しいですか?」



「大丈夫で(山城『助けて!』おい黙れ!」


バキッッ


白河
「山城さん助けに来ましたよ」



壊れたドアの向こうにタクミが立っていた
ニコニコ笑っているが今のタクミの笑顔は殺気が籠っている


白河
「お前・・・覚悟は出来てるだろうな?」


そう言うと的確に顎に一発食らわせる



「Σうっ!?」


途端に足の力が抜けたようにカクンッと崩れ落ちた


白河
「知ってた?脳が揺らされるとな三半規管が正常に機能しなくなって暫く立てなくなるんだよ
直ぐに警備員が来るそこで大人しくしてろ」


動けない男を一瞥し座り込んでいる山城に近づき上着を肩にかけた


『何でここ居るの?』


白河
「山城さんが行くとこならどこにでも現れるよ♡」


お決まりの言葉を吐きながらプールには似合わないスーツ姿のタクミがニコニコ微笑み手を差し伸べる


『ありがとう・・・』


タクミの手に震える手を重ねた
立ち上がろうとするが足が言う事を聞かない


『あれ?可笑しいな立てない・・・・』


白河
「山城さん、大丈夫ですよ
俺が貴女を護ります」


タクミが山城の震える手を優しく包み込むとポロポロ涙を流した


その後男は駆け付けた警備員に引き渡され
山城は迎えに来た坂本と帰って行った


白河
「やあ黒尾君待ってたよ」


黒尾
「山城はどこだ?」


山城の携帯で呼び出された鉄朗はタクミを睨む


木兎
「誰だ?」


赤葦
「俺は知りませんが木兎さんは会ったことあるじゃないですか?」


白河
「山城さんは坂本先輩と帰ったからね」


木兎
「何でだ?」


白河
「・・・・・男に襲われたんだよ」


黒尾
「Σどういう事だ!?」


白河
「未遂だったから良かったものの
彼氏なんだから君が護らなきゃいけないんじゃないの?
護れないんならさあ別れてくれる?俺が彼女を護るから」


次の日から山城が学校に来る事はなかった

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