第12章 音駒高校
桜舞う4月、音駒高校に入学した
高校に通いだして一週間程たった頃
「今年の1年にすっげえ可愛い子が居るって知ってるか!?」
「長い髪の子だろ⁉」
「おいっ!あの子じゃねえの!?」
腰まである長い髪を揺らしながら歩く
太陽があたりキラキラ光る
ふと視線を感じ振り向いた
「「「おはよう!!」」」
『おはよう』
上級生と思われる集団からの挨拶に微笑み挨拶を返した
橘
「山城ーーおっはよー」
『おはよう結花』
ぶんぶん手を振って駆け寄ってきた親友の結花はニヤニヤ笑っている
橘
「今日も、モテモテですな~」
『誰が?』
モテモテと言われて誰の事だろうと小首を傾げキョロキョロ辺りを見渡した
橘
「相変わらず鈍ちんさんだな~
それよりも部活はどうするの?私はバレー部入るよ」
『やっぱりマネージャーしようかなって思ってる』
教室に向かい廊下を歩きながら会話をしていると
近くにいた上級生が声をかけてきた
「マネージャーするの?じゃあ是非我がバスケ部に!?」
『あ、あの・・・』
「ちょっと待ったーー!!バスケ部じゃなく野球部に来てほしい!?」
『ええっと・・・』
「いいや!ここは陸上部で!?」
橘
「盛り上がってる所スミマセ~ン、山城は入る所決まったますよ~」
『そう言う事でみなさんすみません』
ペコッと頭を下げて結花と教室へと入っていった
教室に入ると窓際後ろから2番目の席に鞄を置いた
?
「おはよっ廊下が騒がしかったけど何かあった?」
声をかけてきたのは後ろの席に座る夜久衛輔
橘
「山城がね~上級生から熱いラブコール貰ってたの」
夜久
「はっ?」
『マネージャーの勧誘だよ』
夜久
「何だ勧誘か、ラブコールって言うから告白でもされたのかと思ったよ」
橘
「入学して今日まで山城に告白した人達はみんな返り討ちにあってるよ~」
『返り討ちって言い方悪いっ!ちゃんとお断りしました!?』
夜久
「ふ~ん・・・もしかして山城彼氏いるの?」
『うんいるよ?』