第10章 チョコ
クラスの男子も女子も浮足立っていた
男子1
「中学最後ぐらいチョコ欲しい・・・」
女子
「高校入ったら離れるし思い切って告白しようかな?」
思い出が欲しい!と嘆く皆をしり目に結花が口を開く
橘
「山城はもちろん黒尾にあげるんでしょ?」
『うん。後バレー部の後輩たちにもね』
そう言えば徹や夕君あと、光太郎と京治君からもチョコの催促来てたな~
何を作ろうかなと考えているとクラスの男子がこちらを見て口を開いた
男子一同
「「萩さん!!俺たちにもチョコください!!?」」
橘
「義理チョコがそんなに欲しいの~」
男子1
「“萩さんの”義理チョコが欲しいんだよ!!」
男子2
「例え大袋の一粒でもチョコはチョコだぞ!?」
男子一同
「「お願いします萩さん義理チョコ下さい!!?」」
『いいよ~お返し宜しくね』
男子1
「Σマジで!!」
男子2
「中学最後にいい思い出が出来る(泣」
泣いて喜ぶクラスの男子を呆れ顔で見つめる
橘
「山城は優しいね~私は彼氏以外にお金かけたくないわ~」
『Σえ!結花って彼氏いたの!?』
橘
「ふふふっ内緒っ」
『えぇーずるいっ教えてよー』
橘
「ん~なんて言うのかな?彼氏じゃないんだよね~
近くにいないからLINEとかで連絡とかしてるだけなんだよね~」
『違う学校の子なの?』
橘
「そう!ほら随分前に宮城に行ったでしょ?」
『う、ん』
宮城という言葉を聞き表情が曇る
橘
「その時に知り合った人なんだよね」
『そう・・・また会えるといいね』
チョコ送ってみようかな~と嬉しそうに語る友人の言葉は
山城の耳には届かなかった
宮城か・・・あれから鉄朗の彼女になってたくさんデートもしたし沢山愛し合った
私、綺麗になったかな?
ねえあなたは今何をしているの?
あなたに会えたら私は・・・・・・・
またあなたに恋をする
私を思い出して