第8章 部活対抗
鉄朗と恋人になって数か月、季節は秋になりもうすぐ文化祭がやって来る
黒尾
「山城ー」
『なに?鉄朗』
日誌を持って歩いていると後ろから声をかけられた
黒尾
「文化祭の出し物を決めるから部室集合な!」
日誌を届け終えて荷物を持ち部室に向かった
『こんにちはー』
孤爪
「山城、クロをどうにかして」
ウンザリした顔の研磨が入ってきたばかりの山城に声を掛けた
黒尾
「だーか-らー、俺はコスプレが良いって言ってんの!?」
『Σハァ、コスプレ!?』
黒尾
「なあなあ山城、山城は何着たい?」
『ちょっと待って私はマネージャーだから裏方でしょ?』
黒尾
「なーに言ってんだこんな時でもなきゃ着てくんないだろ?
やっぱメイドか?それともミニスカポリス?ナースも良いな🎵」
『・・・・研磨』
孤爪
「無理」
楽しそうな鉄朗を見てがっくり項垂れた
『衣装は置いといて何するの?』
孤爪
「候補はたこ焼き、焼きそば、お好み焼き、フランクフルトかな」
黒尾
「買ってくれた奴には俺らバレー部と記念撮影付きだ!?」
『研磨もするの?』
孤爪
「お客さんが選ぶから俺はないと思う」
『じゃあ私は調理担当するから写真は鉄朗担当で研磨は裏方ね』
孤爪
「うん。人前苦手だからそれがいい」
「山城先輩!俺、家がたこ焼き屋なんで焼くの得意です!?」
「俺の家は農家だから売れない野菜持って来ます!?」
「はいはい!俺は親戚が魚屋だからタコ安く仕入れて来ます!?」
「僕は近所の天ぷらやさんから天かす貰って来ます!?」
『ほんと!ありがとう。みんなよろしくね』
矢継ぎ早に後輩が次々提案してくれて出し物はたこ焼きに決定した
『出し物も決まったし今日はこれで解散!お疲れさま~』
孤爪
「おつかれ」
「「「おつかれっシター!!!」」」
黒尾
「衣装は決めねえのか?」
『鉄朗に任せるよ』
孤爪
「いいの山城?」
『調理担当するから着る気は無いよ』
楽しそうに本を捲るクロを横目に聞いてくる研磨に小声で答えた