第2章 軽い男
~金曜 午後10時~
橘
「皆~これから宮城に向けて出発するよ
到着は明日の朝の予定だから寝ちゃってOK🎵」
『ありがとうクロ、研磨』
外が暗いからと家に迎えに来て学校まで送ってくれたクロと研磨
黒尾
「勝って来いよ」
孤爪
「怪我しないでね」
『うん。行ってきます向こうについたら連絡するね』
バスに乗り込み手を振り東京を後にした
『結花、相手はどこの学校?』
橘
「聞いて驚かないでね、なんと北川第一だよ!?」
北川第一・・・・・男女ともに強豪と言われているところ
『良く遠征受け入れてくれたね』
橘
「うちもそれなりに強いからね🎵いっっぱいトス上げるからバンバン打ち込んでね山城」
『ハイハイ分かってるよ』
橘
「じゃあそう言うことでお休み~」
『お休み』
皆が寝てバスが静まり返る中で山城は
『宮城か・・・・・元気にしてるかな・・・・』
“待ってて”と言いながらも東京に来てから今日まで“彼”に連絡をしたことがない
『会えたら良いな』
思い出の中の“彼”は小学生
今すれ違っても気づかないかもしれない
淡い期待を胸に秘めて山城も眠りについた