第7章 失恋と得恋
°˖✧✧˖°菅原side°˖✧✧˖°
スポドリの粉を買おうとスポーツショプに来ていた孝支は一生懸命に背伸びをしている女の子を見かけた
なんか可愛い、あの子に山城に似てるな
「これいるの?」
『えっ!?あ、ありがとう・・・・・』
「身長もう少し欲しいね(笑」
『き、聞こてたの?』
口に出してたの気づいてなかったのかな?
『こ、孝支・・・・?』
赤い顔で振り返った女の子は目を見開き驚いている
「Σえっ!?何で俺の名前知って・・・・・・・」
山城?何でここに東京にいるはずだろ?
『あの・・・私のこと覚えてる?』
不安そうな瞳でおれに問いかけてくる
「ごめん・・・・覚えてない・・・」
ほんとは覚えてる
でも今はまだ・・・・
「俺これから用事あるからもう行くね」
これ以上一緒にいたらだめだ早く離れないと
『あの約束も忘れたの?』
“帰って来るから待ってて”山城はそう言った
「約束?何言ってんの?
そんな昔のこと覚えてないよ」
“昔のこと”思わずそう言ってしまい
無理やりに笑顔を作り去っていく
「・・・・・ほんとは覚えてるよ・・・・・もう少し待ってて」
足首に付けているアンクレットがきらりと光った