第4章 そして僕等は堕ちてゆく
【まさかのふたりきり 1】
雅紀の天然のせいで‥‥
何故か、
3人での昼メシが当たり前になりつつ ある、
今日、この頃
「‥‥ってかさ?ナンデ?」
「え?何が?」
空き教室
乱雑に並んだ机に、適当に座ってさ?
パンなり弁当なり広げて後は適当に時間潰して?
‥‥って、
それは、雅紀がいるから成り立つワケで‥‥
「おい!何、フツーにくつろいでんだよ?」
行儀よく座って、サンドイッチ食べてる櫻井に
イライラしながら、言葉を放つ
「え‥‥?昼休み、でしょ?」
「ちげーよ!雅紀は!?」
俺の苛立ちに気付かないのか、笑顔を見せる櫻井
「ああ‥‥休みみたいだよ今日は」
「はぁ?‥‥なに?アイツ、具合ワリィの?」
「‥‥俺は聞いてないよ。先生に聞いて知ったから
‥‥って、二宮君は聞いてなかったの?」
「‥‥っ」
ナンモ聞いてねーし
今、知ったし
何だよアイツ
また腹壊したか?
「二宮君、早く食べないと、昼休み終わっちゃうよ?」
ニコッと爽やかに笑い掛けてくるヤツに
ワザとため息をついて見せた
「あのさ?雅紀抜きで、
アンタと2人きりって、ワケワカンナイでしょ?」
それでも、
ヤツは表情を崩さない
「まぁ、いいじゃん?俺もさ、
転校してきたばっかで連むヤツもいないし‥‥ここで食べてくくらい」
俺の持ってた袋を、「飯用意してんでしょ」って、指差して笑う
こっちのイラついた態度にも、全く変わらない櫻井に
仕方なく、側の椅子に座った
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