第4章 そして僕等は堕ちてゆく
【still】
「雅紀、カレー足りた?」
「うん♪すげーオナカいっぱい!大満足!」
キレイに平らげて、コップの水を勢いよく飲むと
雅紀はオナカを擦りながら笑った
「良かった良かった」
それを見て、満足そうに微笑む櫻井
あ~‥‥
いつまでも、こんなの見てられっか
「ごちそーさん」
立ち上がり、櫻井をチラッと見ると
500円玉をテーブルの上に滑らせて置いた
「え?‥‥これ」
不思議そうな顔をして俺を見る
「良く知りもしねぇヤツに、奢って貰うわけにはいかないし」
「ニノ?」
雅紀がまん丸にした目を向けるけど
こんなさ、お友達ごっこやる気ねぇんだって
「そっか…まぁ、今日会ったばっかりだしね。
とりあえず、宜しくって事だったんだけど」
500円玉を手に取り
ポケットに納めてる
「じゃ、また誘っていいかな?せっかく知り合えたんだし」
「そうだよ~!ニノ!また3人で食べようよ」
お前、空気読めや
俺がその気ないのわかんねぇの?
「先、行くわ」
2人に背中を向け、教室へと向かう俺
雅紀の笑顔にも腹立ったけどさ?
櫻井の余裕ある感じ?
やっぱ、好きになれねーわ
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