• テキストサイズ

真昼の月 真夜中の太陽 【気象系BL】

第11章 世界にひとつだけの花


【悪魔の花嫁】






執拗な関係は、ある日突然途絶えた

彼女が姿を消した

店にも、ふたりだけの部屋にも現れない











使える術はすべて使って、彼女の居場所を捜した


金さえ使えば、あなた1人捜すなんて容易い


だけどね?


見つかったからいい、なんて、そんな単純じゃないんだ





君は僕を裏切ったんだ


すごく傷付いたし、許せなかった





それなりの制裁は受けてもらうよ?


君の大事な物


それは、やっぱりあの男?


それから、父親とあの施設?





あなたから、僕に跪くよう、許しを乞うよう仕向けてあげる








僕はただ、


あなたが来るのを


ふたりの部屋で待ってるからね









やっと現れたあなたは……


ずいぶん痩せたね

自分が悪いんだよ


もう……僕から離れるなんてそんな馬鹿な事、考えないで




「お願い。あなたの側に……いさせて、ください」





首に回された、か細い腕


重ねる唇は震えてた


そうだよ。これでいい


あなたが僕を愛してくれるなら


経済的援助も、


施設の寄付だって、また再開するよ


だからもう、決して


裏切らないで











「君さえいれば、僕は何もいらない。

わかってくれた?」





怯えた瞳は

絶望に満ちてた

いいんだ。それで


あなたの心が壊れてしまえば、僕だけのモノにして、


あの部屋に閉じ込めてあげる


僕以外、何も考えられなくなったらいい





既にボロボロのあなたを


毎夜、悪魔の囁きで


……追い詰めた


/ 308ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp