第11章 世界にひとつだけの花
【絶対服従】
鈍い痛みがヒリヒリと冷たい肌に滲みる
目蓋をきつく閉じながら、必死に耐え…
冷たくて固いコンクリートの感触が、ジンジンと背中に痛みを与える
混み合げる吐き気を堪え
男が自分から離れるのをひたすら待った
身体を男の手のひらと舌が這う
ゴツゴツした荒々しい動きに、自然と息が上がり
体験したことのない感覚に身震いした
「ガキのクセに感じてんのか」
途端に、僕自身を男が扱き始め……生暖かい感触で包まれる
そんな場所を口に含むなんて有り得ないのと、気持ち悪さ、恥ずかしさで身体を捻らす
だけど、抵抗は虚しく…
男の欲望を煽るだけのようで
行為はますます、激しさを増した
黒光りした塊は
いつか見たことのある父親のモノとは、明らかに違う
前髪を掴まれ、顔を正面に向かされると
無理矢理それを、口の中に押し込まれた
オスの匂いが鼻を掠め
見た目以上の質量が、口内を埋める
それだけで、胃液が込み上げそうになる
自然と瞳が潤み、視界がぼやけるが……そんなの男が気にするワケもなく
喉元まで押し付ける
「ぐっ…、ン!……はっ」
「歯立てんなよ。…舌使え」
そう命令されても、意味さえ理解出来ない
だけど、冷たいナイフの刃先に緊張が走り
夢中で舌を絡ませた
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