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真昼の月 真夜中の太陽 【気象系BL】

第10章 夢見る頃を過ぎても


【囚われの身】



ーニノsideー





身体を横に捻り、壁に掛かったカレンダーを眺めた


今日で……3日ね


俺を抱いてる以外は……"正常"に見えるユウさん


騒ぎになったら困るからと、朝には学校に連絡してるし……


話してる事も、常識的だから、誰が今の状況を想像出来るだろう





自分でも笑えるよ


ベッドに手錠で繋がれて


昼夜構わずセックスして


気付いたら欲にまみれて、意識失ってる


与えられる食べ物や飲み物でさえ、ユウさん伝いだ


監禁されてんのに…


それでも囚われてんのは、間違いなく"ユウさん"の方





でも、そろそろ限界でしょ


身体が持たないのももちろんだけど……


心配した"誰か"がここに来る頃だ





怖ぇな


ホント"賭け"だよ


ここを知ってんのはアイツらだけだからな


見せつけて、すべてを明らかに出来るか……


見られて、軽蔑されるか……





「そろそろ反省したかな?もう、……どこにも行かないって約束して」





身体を跨ぎ、

膝を立てたまま、顔を覗くと……

俺の唇を指でなぞった




出会った頃から変わらない


冷たい瞳と体温






カーテンの隙間から漏れる明るさで、日暮を知る


次第に暗くなるのを感じながら、


その時を待った





きっと、ユウさんは
どちらが来てもドアを開けるだろう


俺を自分のモノだと見せつけたいはずだからね






蠢く指先を直に感じながら、


切ない吐息が、重ねられた唇にかき消されてく……


ベッドの軋む音と手錠がカチャカチャいう以外には……


グチャグチャと繋がる音と

時折漏らす疳高い声だけが耳に届く






そして、異常空間に、


漸く来客を知らせるインターホンが鳴り響いた





ドクンと心臓が跳ね……


ユウさんと同時にドアに目線を向けた





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