第10章 夢見る頃を過ぎても
【とまどいながら】
ー雅紀sideー
ニノがもう3日も学校を休んでる
最初は本当に体調良くないのかなって思ったけど
3日だなんて、初めてだよね?
すごく気になってるけど……
しょーちゃんが何かしたんじゃないかって…
見張るみたいに側にいる自分が、やっぱり嫌になった
母ちゃんの退院も決まったし、ニノに報告したい
借金もなくなったんだって話したら、安心してくれるかな……
でも、言わない方がいいか、とか考えちゃって……
それに、ニノとしょーちゃんの関係性も未だに謎だらけで
俺が何もわからないまま、軽はずみな事は出来ないって、
いろんな事に臆病になってた
学校に来ない理由は、絶対そこに繋がってるんでしょ?
血相変えて会いに言ったんじゃ、しょーちゃんへの気持ちも疑われてしまう
目の前のしょーちゃんは、『心配だな…』なんて言うけど
ホントは知ってるんだよね?
喉元まで、何度も何度も出かかるのに、怖くって聞けなかった
だから、バイトを続ける事が、何も出来ない自分への戒めな気がしていて
ニノを守りたいのに‥‥
俺が動いたせいで、逆に傷つけたりしないかな…?
だって、結局ニノは
そのせいで……今まであんな目にあってきたんだ
どうすることが正解なの?
誰か、教えてよ
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