第1章 終わりの始まり
【キミの好きな子】
ちょっとした興味本位だった
殆ど寝て1日過ごして
腹減って起きたけど、何にもないからって‥‥
コンビニに食いもん買いに出たついでだよ
ホント、何してんだろね
相葉のバイト先だって行ったことないのに
店の外にも広がるたくさんの花
名前がわかんないのが殆どだ
遠目に眺めながら、ゆっくりと横切ろうとしたけど
間違いないって
直感で、‥‥わかった
肩より長めの黒い髪
大きな瞳はお人形さんみたいだねー
華奢だし‥‥いかにも女の子って感じのね?
オトコが守ってあげたくなるような‥‥
育ちの良さそうなお嬢さんって感じ
ふぅん
可愛いんじゃない
アイツのタイプって、こんなんか‥‥
確かに清純で、"白" 履いてそーだもんね
不意に、
彼女が顔を上げ‥‥
眺めてた俺と、視線がぶつかった
見てたの気づかれたかな‥‥
内心、まずったなと思いながら、小さく息を吐いた
通り過ぎようとした店に足を向き直し彼女に近寄る
「すいません。あの‥‥花下さい」
仕方なくそう言って、笑って見せると、
彼女もふわりと笑った
「どんなお花をお探しですか?」
‥‥可愛いらしい声だしね
そう‥‥
アイツはこの笑顔に、
ひと目惚れしたんだね
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