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真昼の月 真夜中の太陽 【気象系BL】

第10章 夢見る頃を過ぎても


【演算】






「……寝たよ?」





あからさまに不機嫌な顔に歪む

大人で地位も力もあるユウさん
ガキの俺じゃ適わないと思ってた

だけど、もしかしたらさ?





「どんな風に抱いてくれたの?」





冷たい瞳に、無表情の俺が映ってる


……俺は、アンタの所有物かも知れない


でもさ?櫻井はアンタの息子だよ


どうして……





あの女と一緒だな。息子より、大事か……


イヤ、それより質が悪い


俺は浮気相手でもなければ、恋人でもないのに


息子より、俺を選ぶの?






「翔くんってさ、結構激しいんだよね。
学校でも求められちゃってさ、俺タイヘン」





如何にも、気持ちが存在する行為のように話す


いくら、独占欲があるにしても


俺は……玩具だよ?


平気で身体売って稼いでんだよ?


ユウさんだって、そんなのわかりきってるクセに


俺が櫻井に本気だとしたら、……どうする気だよ




「…お前は私のモノだよ。勝手な行動はやめてくれ」




近付いた唇が、ぶつかるように重なった


焦るように、深く…ねっとりと舌を絡め


同時にジャケットを脱がされる


動きを確かめながら、身体を差し出し……声を上げた



「んっ!…はぁ…っん…」



押し倒され、ネクタイを抜かれ

乱暴にシャツを開かれる


離された唇は、曝された肌に、次々と朱い花を咲かす




「はっ、や…アト…付けない…でぇ」





ワザと煽るセリフを囁き


必要以上に身体を捻り、僅かな抵抗で演出した




「翔に見られたくない?」


「それとも雅紀くん?」





小さな痛みが胸元を這い、それはそのまま、下半身へ続く


外されたベルト、下ろされたズボンと下着


刺激しながら、太腿に歯が立てられたのがわかった


全身を走る快感と痛みを感じながら


頭は驚くくらい冷静だった





埋められた欲望が身体を揺さぶる


喘ぐ俺を楽しむどころか、ユウさんは切ない顔で、……ただ激しさを増してゆく


強請れと要求し

唇に指を差し込まれる




「あああっ…やっ…はっン」




だけど、敢えて鳴き声だけで

応えてみせた





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