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真昼の月 真夜中の太陽 【気象系BL】

第10章 夢見る頃を過ぎても


【月明かりに照らされて】






皿の大きさに合わない量に盛られたチャーハン

そして、見るからに全体が茶色い





「あ~!マズそうって思ったでしょ?もー、見た目じゃないんだって」

「……わりぃ」


控えめに掬ったスプーン、覚悟して口に放り込むと


確かに…見た目より




「……うまい」

「でしょー!」




得意気な顔して、なんだよコイツ

ホント意味わかんねぇ





「しょーちゃん!お代わりもあるからね」




そんなに食えるかよ。

皿に溢れそうな1杯目だけで完食出来るか不安なのに





3人でメシ食って

しばらく遊んで

ゆうが自分の部屋で就寝する頃


帰ろうとする俺を、
送るからと、半ば強引に一緒に部屋を出た








月明かりの空の下

ふたり、並んで歩く

4月とはいえ、昼間との気温差に一瞬身震いした




結局、雅紀の様子は"告白"以外は普通だ





「しょーちゃん、流れ星ってみたことある?」

「え?……ない、かな」

「俺ねぇ、あるんだけど、願い事3回唱えるのは無理あるよね」




ふふっと笑って、

宙を仰ぎ、

その横顔は…何を伝えたかったのか





「だからね。やっぱり願い事は、

自分で叶えるもんだって思う」





何を思って


……誰を、想って、


それを言う?





どうしてそれを、


……俺に言った?





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