第9章 BAD KIDS
【Heavenly blue】
ー雅紀sideー
薄暗くなった帰り道
力無く歩きながら、混乱した頭を整理しようと必死だった
見てもない光景を、その声と空気だけで想像する
自分が知ってしまったのは、いったい何だったのか……
まるで作り話のような現実が、重くのし掛かる
『知らない分、タチ悪いのかもね?
…可哀想にな。雅紀の為に俺の言いなりになってんのに』
『偽の借用書作って、雅紀巻き込んだ俺のせいか』
会話の間に漏れる卑猥な声
ガタガタと響く規則的な音
なにが起きているかなんて、明白で……
いつも優しく笑うしょーちゃんは、……偽物だったの?
信じられなくて、
きっと、何かの聞き間違いだって思うのに
しょーちゃんが転校してきた頃からの、
環境の変化がめまぐるしく頭を駆け抜けた
そして、最近感じていた妙な違和感
それは全て、このことだったと知る
しょーちゃんは…どうして俺に?
"巻き込んだ"って言うのは、なんのこと?
ニノはまた、俺のせいで自分を犠牲にしてるの?
しょーちゃんは、どうしてニノにそんなことするの?
わかんないことだらけで、
どうしたらいいかわからない
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