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真昼の月 真夜中の太陽 【気象系BL】

第9章 BAD KIDS


【黒い翼】



ーニノsideー







「さぁて、今日は何しようか…」






窓の外を眺めてた櫻井は……


そう呟き、俺を覗き込む


並んで窓際の壁に寄りかかって……
ヤツをチラリと見ると、苛立ちが表に出ないよう言葉にした







「約束はどうなってんだ」






視線がぶつかり、睨んでみても

中身は何にも読めやしない






「……ああ。アレ?」



クスクスと小馬鹿にしたように笑い、悪びれることなく言い放つ







「"考える"って言ったけど?
……考えてぇ、やっぱり止めよっかなって」

「………」

「雅紀、帰って来んの遅いな。先生に絞られてんだろ」







せっかくの昼休み


雅紀は担任に呼ばれ、慌ててメシを食った後


職員室に行ってしまった


なんの因果か、
まさか3人、同じクラスになるなんてな



こうして雅紀抜きで、2人になることも増えた


クラスメートには、仲のいい友人同士に映るだろう




だけど、コイツとそうなることは一生有り得ない


櫻井だって、そう思ってるだろうけど










「あれくらいで……甘すぎない?」






まだ何かさせる気か

……そうだろうな






「あ、戻ってきたよ」



教室に入ってきた雅紀と目が合う



「雅紀、追試だって?」

「ダッセ」






爽やかな優しい友人の顔で、雅紀を迎える櫻井


俺も、いつも通りに言葉を重ねる







「そんな笑わないでよー」




ひゃっひゃと笑いながら、雅紀が近付いて来て


当たり前に
二宮との間を開けた


雅紀を挟んで、仲のいい仮面を被り、


たまにぶつかる視線で


……櫻井を、牽制した







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