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真昼の月 真夜中の太陽 【気象系BL】

第1章 終わりの始まり


【feel dull】







「バイバイ、ニノ!」




そう言って、ぶんぶん手を振ると 、
相葉は俺のウチとは反対方向にあるバイト先へ向かった


後ろ姿は羽でも生えたみたいに軽やかだ




バイト先の近所の花屋

やっと挨拶を交わす仲になったらしい




「ナナちゃんってゆーの!超可愛くない?ねっ?」

「‥‥そう?」

「そうだよ。可愛いよ!花屋の店員さんって感じだもんっ!」



ナンだよ?

花屋の店員さんて感じって

ユリとかスミレならわかるけどな




「そんでね?俺のコト、‥‥ふふふ」

「‥‥何だよ。気持ちワリィな」




サラサラの髪をワシャワシャ弄りながら

やたらもったいぶって、口を開く

‥‥早く言いたくて仕方ないくせに


「マサキくんって呼んでくれるんだよぉ」

「ふーん」





だから何なの

名前で呼ばれたら嬉しいもんなの?













「なんか‥‥あった?」

「‥‥ン‥‥ナンで?」

「今日は、珍しく‥‥」

「珍しく‥‥?」

「激しいなって‥‥」




散々舌を絡め、唇を貪った後‥‥
何かを探ろうと俺を見つめ、鋭い視線で縛り付ける




「いつもと変わんないでしょ」




そんな見たって一緒だよ

探られるような感情、持ち合わせてないからね




「‥‥コワイなぁ?そんな見ないでよ(笑)」




首に腕を絡め、ユウさんを引き寄せるとそのまま倒れ込む


「ユウさん、ねぇ。今日はさ?俺、ヒドくされたい気分」

「‥‥いいの?」

「いいよ。‥‥縛る?」




クスクス笑って、両手首を差し出した


ユウさんの目が妖しく俺を見つめ


「カズから言うの珍しいね?‥‥じゃ、遠慮なく」

「ぁ‥‥っ‥‥」





なんだろね?

このモヤモヤした感じ

激しいセックスで意識も飛んじゃえば、

一緒に消えんのかな






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