第9章 BAD KIDS
【ふたりきり】
ー櫻井sideー
「‥‥ってかさ?ナンデ?」
「え?何が?」
二宮が言いたい事はわかってる
だけど、天然を装い惚けた顔をして見せた
「おい!何、フツーにくつろいでんだよ?」
コイツって、資料で認識してたよりガキだな
…雅紀が絡むと冷静になれないのか
サンドイッチを食べながら、苛ついた様子の二宮を楽しんだ
空気をイマイチ読めない、天然の櫻井くん
この方が断然、側で動きやすい
「え‥‥?昼休み、でしょ?」
「ちげーよ!雅紀は!?」
そんなイライラすんなって(笑)
「ああ‥‥雅紀?休みだよ今日は」
「はぁ?‥‥なに?アイツ、具合ワリィの?」
「‥‥俺は聞いてないよ。先生に聞いて知ったから
‥‥って、二宮君は聞いてなかったの?」
「‥‥っ」
知らなかったんだ
……だろうなぁ
雅紀んちは、今
亡くなった父親の借金浮上で、かなり大変なハズだから
母子家庭で、
ただでさえ、経済的負担は大きいのにねぇ
まさか、母親が入院するとは思わなかったけど
ちょっとやりすぎたかな(笑)
「二宮君、早く食べないと、昼休み終わっちゃうよ?」
ニコッと笑い掛けると、
あからさまなため息が聞こえた
「あのさ?雅紀抜きで、
アンタと2人って、意味ワカンナイでしょ?」
ところが意味あるんだって(笑)
「まぁ、いいじゃん?
俺もさ、転校したばっかで連むヤツもいないし?‥‥ここで食べてくくらい」
お前がどんだけ雅紀を好きか、最終確認しないとね
仕方なさそうに、
側の椅子に座った二宮を目で追った
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