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真昼の月 真夜中の太陽 【気象系BL】

第9章 BAD KIDS


【切り札】







【二宮和也】


父さんに与えられたマンションに住み、

近くの公立校に通う

父親は他界

母親は消息不明

天涯孤独の身、父さんに飼われて生きてる


どんな経緯でそうなったのかは、
まだ調査中だけど…


経済的援助を受けるためだけに囲われてんじゃないな






「とりあえず、コイツの動向調査は続けてくれる?」

「わかりました。

今回は、気になる接触があったんですけど」

「へぇ?」




渡された封筒を開けると
調査書に写真が一枚添付されていた


「女?」


花屋?






「女関係は来る者拒まずな感じなんですが、」

「みたいだな」

「毎日マメに通ってますし…」

「ふーん?本気の相手だって?」




面白いね
アイツを陥れるネタになるかな



「有名女子高に通ってますね…」

「ま…純情そうな子だしね」




アイツの目の前で犯すか?




「後は、関係ないと思うんですが…本人は邪険にしてますし」

「なに?」

「少し前から、絡んでる同級生が1人」

「写真はある?」



調査員に渡された写真に、思わず笑いが込み上げた



「どうかしました?

まぁ、親密な仲になるような事は…」

「いや。コイツも調べといて?二宮は男とも寝るんだからさ」

「…はい。また新しい情報が入りましたらすぐ」

「ん、頼むわ。あ…くれぐれも父さんには内緒ね」






そう言って、スーツのポケットに金の入った封筒を差し込んだ


俺より倍は生きてるオッサンが、ヘコヘコ頭下げてさ


"櫻井悠"の息子ってのは便利だね


金だって有り余ってるし…
遠慮なく利用させて貰うけど





「それにしても…まさか再会するとはね」




写真を手に取り、ヒラヒラと宙に翳す


無邪気に笑う横顔は、
中学ん時となんも変わってねーじゃん



俺は知ってる

この真っ直ぐな瞳をした男が、

不思議と人を惹き付ける事を…




「雅紀…お前、ミラクル起こしてよ」



一見、人当たりのいい二宮

だけど、人に心を許さない。本音を見せない



なぁ、雅紀?

お前なら何かやってくれそうでワクワクするよ



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