• テキストサイズ

真昼の月 真夜中の太陽 【気象系BL】

第1章 終わりの始まり


【媚びる鳥】






「久しぶりだね‥‥ユウさんがここ来るの」

「1ヶ月振りかな‥‥」




上着を脱ぐユウさんを後目に、ワインを用意する

未成年の俺の部屋に、小さなワインセラーがあるのは、ユウさんがワイン好きだからで


ビンテージもんだかなんだか、全く価値はわかんねぇけど


ワイングラスに注がれるボルドーは‥‥




全てを演技にしなくとも

多少は俺を酔わせてくれる




「カズ‥‥」


グラスに注いだボルドーが空になると


ユウさんは、決まって俺を呼び


唇を寄せる





ふわりと香る渋みに目を細め‥‥ ユウさんの首に腕を回した




「俺‥‥寂しかったよ?」

「‥‥嘘。」

「どうして‥‥そう思うの?」




甘えたセリフも、クスクス笑いながら安易に受け流され‥‥


今度は俺から、深いキスをする






「ね?‥‥嘘だなんて言わないでよ」




そのままユウさんの胸に顔を埋め

シャツのボタンを外していった




「‥‥シてくれるの?」

「そうだよ。ユウさんが嘘なんて言うから」

「‥‥ホントだって?」

「そ。だから、今日は俺に任せて?」





はだけたシャツに掌を差し込み

ユウさんが好きな場所に舌を這わせる





「カズ‥‥」

「ん~?」

「そうゆう打算的なトコ好きだよ」

「まだ言うの?ひっでぇ」





高校生の俺が 、高級マンションに一人暮らし





用意された鳥籠は

望んだわけじゃなかったけど





俺が、‥‥選んだモノだ





/ 308ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp