第5章 決意
牡丹は寂しさのあまり、アルクの部屋に入りベッドに身を任せていた。当然だがアレクの匂いがして落ち着く。しかし、目には涙を浮かばせていた。
自分との約束より、やっぱり婚約者の方が大切と言うことに胸を痛めていた。
「アレク様…」
ガチャ
突然、入り口の扉が開く。暗い部屋に月明かりが差し込む。
身長、髪型、体型
シルエットでしか見えないが、それはアレクだとすぐに直感した。
「え、牡丹何してんの。」
「ち、がいます!!」
牡丹はベッドから飛び起き、部屋から出ようとしたが、腕を捕まれてしまう。振り払おうとした途端、動きを封じられる。
唇が気持ちいい。
アレクはトロンとした牡丹をお姫様抱っこしベッドに降ろす。
何度も何度も軽いキスを繰り返す。
牡丹は物欲しそうに舌を出すとアレクは吸い付き、ぺちゃぺちゃと音が響く。