rain of tragedy【黒バス/ナッシュ】
第1章 rain of tragedy
「・・あ、・・・あ・・!ァ・・っ――」
ナッシュの罵りは、下半身が結ばれても暫く止まることはなかった。
むしろ罵倒することで名無しを緊張状態に陥れ、膣を締め付けさせ、自身にもその快感を降らしているかのようにも思える。
髪を乱し、揺らし、洗面台に必死に手をつく健気な姿。
名無しはナッシュの陽物を飲み込まされて、陰部で猛る彼に馴染むことに精一杯だった。
名無しが着ていたサイズの大いに違えたナッシュの服は、その寸法ゆえに首元も広く、どこか一点を少しでも引っ張られれば、片方の肩が丸見えになった。
挿入されたばかりでも激しかった彼のピストンは安易に着衣を乱しており、ナッシュは上肢を倒すと、名無しの首筋に噛み付きながら柔和に舌を這わした。
先刻跡を残した同じ部位を舐め回し、白い肌に光る唾液の筋が、洗面台の明かりによっていやらしく映える。
立ったまま後背位で犯しても、鏡を見れば表情も一瞬で確かめられる。
名無しの淫らな顔は、夜と変わらないそれに既に出来上がっていた。
けれど、それでもナッシュはまだ畳み掛けるべく口を開く。
回していた手が触れる彼女の二房をわし掴む度、きゅっと締まる陰部。
抱擁され、絶対に邪魔だと感じずにはいられない筈なのだ・・・その肌に、直接触れられたい筈なのだ、と。