第4章 別れの痛みは再会の喜びに比べれば何でもない
ーーすると先ほどの相澤先生の布が
勝己くんに絡みつき、動きを止めた。
「ぐっ・・・んだこの布、固っ・・・!!」
「ったく、何度も個性使わすなよ・・・
俺はドライアイなんだ!」
(個性すごいのにもったいない!)
相澤先生は勝己くんの拘束を解き、
元通りの顔に戻る。
「・・時間がもったいない。
次、準備しろ。」
『・・出久くん、指大丈夫?』
「あ・・うん・・・」
「ッ・・・・!」
怒りが収まらない勝己くんをよそに、
こうして全種目が終了した。
ーー私の順位は18位
決して良い成績ではないけど、
それは成長できた証でもあった。
「ちなみに除籍はウソな。」
ポカンとする私達・・
見事に相澤先生にしてやられた様だ。
こうして雄英生活初日が終了した。
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ーー下校時間。
『お兄ちゃん!』
帰るために席を立つ
お兄ちゃんの元へ駆け寄る。
『一緒に外まで、いいかな?』
「あぁ。」
歩き出すお兄ちゃんの隣に並んだ。
ーー懐かしい私の場所だ。