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【MHA】私の好きな人と私を好きな人

第3章 恋は意思とは関係なく生まれ、そして滅びる




「ッ・・ぐぬぬ・・・」

と変な声を出しながら、
勝己くんはなんとか自分を
抑えているようだった。

私はそっと勝己くんの腕から逃れ、
出久くん達のいる方へ戻った。
途中チラリとお兄ちゃんを見ると、
ジッとこちらを見つめていたらしい
お兄ちゃんとばっちり目が合った。

(お兄ちゃん・・・)

数年前、突然家を出て行った義妹なんて
もしかしたら嫌われてるかもしれないし、
それが同じ学校で同じクラスだとわかれば
文句の一つも言いたいよね。

私はその言葉を聞きたくなくて
お兄ちゃんから目をそらした。


「大丈夫なん?お兄さん・・・と彼氏さん?」

『うん、ごめんね。
なんか変な空気にしちゃって・・』

「すごいね綾乃ちゃん・・・!
あのかっちゃんを黙らせるなんて・・・」

驚いた様子の2人に申し訳なさそうに笑う。

「綾乃ちゃんって言うんだ!
私は麗日お茶子です!よろしくね!」

そう言ってにっこり笑う彼女に
私は少し元気をもらった。

『お茶子ちゃん、よろしくね!』

「うん!今日って式とかガイダンスだけかな?
先生ってどんな人なんだろうね、緊張するよね・・」

お茶子ちゃんが夢中で喋っていると、
彼女の後ろから突然声が発せられた。

「お友達ごっこしたいなら他所へ行け。」

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