第2章 迷っているのは、進もうとしているから
ドォォン!
(あ、1ポイントみっけ!)
私にとって今回の試験は
相性が良かったかもしれない。
「標的捕捉!ブッ殺ス!」
『・・・えい!』
ヴィランの動きを読み、
本体に手を伸ばし触れる。
ガシャンッ!
「・・・・・ガガガ・・」
触れた瞬間、個性でヴィランの
熱をシャットアウトすると、
ぷしゅーと煙を出し動きが止まった。
『・・機械相手で助かったぁ・・・!
この調子で・・・』
♤+:;;;;;;:+♤+:;;;;;;:+♤+:;;;;;;:+♤+:;;;;;;:+♤+:;;;;;;:+
「あと6分2秒~!」
『ふー、よんじゅう・・
あれ、今何ポイントだっけ・・』
ドォォン!
頭を悩ませていると突然、
大きな音と共に今までの比じゃないくらい
大きいヴィランが現れた。
『う・・っわ、これは無・・』
「いったぁ・・・」
言いかけ、周りと一緒に逃げようとすると
巨大ヴィランのすぐ足下で女の子が転んでいた。
(・・助けなきゃ!)
自分で勝己くんに
サポート役だと言っておきながら
こんなこと思うなんて本当バカだって、
また彼に言われちゃいそうだなとか。
ごちゃごちゃな頭より
体が先に動き出していた。