ヤンデレヴィクトル氏による幸せ身代わり計画【完結済】
第3章 少し関係の進んだ身代わりの話
「ユーラ、服を脱いでみせて、脱ぎ終わったら俺のも脱がせてくれる?」
「OKヴィーチャ」
病み上がりでも性欲はあるらしい。
昼間はのんびりと過ごしたけれど、夜になり、また彼は愛弟子の身代わりを求めた。
「こうやって裸になるのは恥ずかしくないの?」
「やだなヴィーチャってば誰と勘違いしてるの?」
「そうだね、誰と勘違いしたのかな、許してくれる?俺のユーラ」
「別に怒ってないよ」
桜は今、裸でいるのを恥ずかしがった木ノ下桜ではない。
だから昼間の話を出されても、自分の事ではないとシラをきる。
最近、ヴィクトルは桜と過ごしていた時のことを情事中に口に出す。
桜にはそれが身代わりとして試されているように感じられたが、彼の真意は分からない。
「そういえば、前戯を調べてすごく面白そうなのがあったんだ」
そう言ったヴィクトルによって、桜はベッドの上に胡座をかいた彼と対面するような形で座わされた。
「面白そう?」
「うん、まず俺のコック舐めてくれる?」
「!?な、なめる?」
「あれ、日本ではメジャーって聞いたんだけど、やっぱり嫌かい?」
「…嫌ではないよ、したことないからびっくりしただけ」
初めてだった。
フェラをするのが、というだけでなく、ヴィクトルに性的な奉仕を強請られた事が、だ。
いつも桜はヴィクトルがしたいように行為を受け入れるだけで、彼の男根に触れたことすら無かったというのに、いきなりフェラを乞うてきた男に戸惑いを感じた。
ちらりと男の顔を伺えば、諦めの色が見える。
無理そうだな、とでも考えているのだろう。
(頑張ってみよう)
桜はいつも前戯でこちらばかり気持ちよくしてもらっている事を引け目に感じ、腹を括った。
恐る恐る長大なそれに手を添えると、覚悟を決めて、まずは先端の丸みをぺろりと舐めてみた。
(思ったより抵抗感は無い…)
アイスキャンデーを舐めるように竿の部分やカリ、傘の部分にも舌を這わす。
二つの袋も優しく指で擽るように撫でると、ヴィクトルは色っぽいため息をついて、桜の髪を撫でた。
「ちょっとは、気持ちいい?」
「ああ、気持ちいいよ」
「ん、ちゅ、本当?なら、良かった」