第15章 再会
幸「なんだよ…これ……佐助のやつ、舞を戦に連れてく気か…!?」
幸が怒る。
「………あのね、幸。実は私…」
信長様に戦について来いと言われたことを話す。
賭けの話は何となく気が引けて出来なかった。
幸「っ…くそ、信長も佐助もまともじゃねえ!戦に連れてくってどういうことか分かってるのかあいつら……!」
「幸は、戦が嫌いなの…?」
どうやら本気で怒っているらしい幸をみて、無意識にそう口からこぼれた。
幸「あぁ。嫌いだ。無くなればいいと思ってる。」
じゃあどうして……と聞く前に幸は続ける。
幸「けど、守るためにそれしかないなら俺は…武器をとるほかないんだ。……でも、戦は連鎖だ。終わらねぇ。一つの戦でたくさんの恨みが生まれて、それでまた戦が始まって……終わらないんだ。
だから、そんな戦をやっぱり俺は許せねえ。大義だとか大望だとかそんなの知ったこっちゃねえよ。」
そう言った幸の顔はひどく寂しげで。
黙って見つめていると、
幸「っ…悪い。つい感情的に喋りすぎた。…お前といるとなんか妙に落ち着くっつーか、その…色々喋っちまうのな。」
はっと我に返ったように幸はそう言って目を逸らす。