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戦国のシンデレラ

第13章 安土で(6)


本当に三成くんはすぐに戻ってきた。




水の滴る手ぬぐいを持って。




目が腫れているのに
やっぱり気づいていた三成くんは

水で濡らした手ぬぐいを持ってきてくれた。





三成「冷やした方がいいと思って。
これをどうか目に当ててください。」


「ありがとう…」




三成くんが渡してくれた手ぬぐいは
全然絞れてなくて。


それが、三成くんがわざわざ
手ぬぐいを濡らしに
行ってきてくれた

何よりの証で。



それがとても嬉しくて
心がすっとなるのを感じた。











落ち着くまでずっとそばに
居てくれた三成くんに、

ぽつぽつと、話をした。



「私ね…ここに来る前、
幸…真田幸村、ともう一人、
…友達に、お世話になってたの。」


佐助君は忍びだから、
万一のために名前は伏せておいた。


三成「……知っています。」


「え…なんで…?」


三成「……先程、
秀吉様にお聞きしたのです。
………すみません。」


「いや、その、
全然、謝らないで!」


頭を下げる三成君に慌てて私は
言った。



「……それで
その、戦ってどちらかが死ぬまで
戦い続けるんでしょう?」


三成「必ずしもそうとは
言い難いですが、今回の場合、
そうなる可能性が高いでしょうね…」


「やっぱりそうなんだ……」


三成「舞様は…」
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